バックナンバーINDEXへ戻る
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆週刊☆ 経営いろは帖 Vol.260 2008/03/03 毎週月曜日発行

執筆・発行/株式会社総合教育研究所 石橋正利
http://www.sk-k.co.jp
http://www.sogokyouiku.com/ (ブログ)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このメールマガジンは、名刺交換をさせて頂いた方、ホームページより
ご登録を頂いた方などのご縁を頂いた皆様に配信させて頂きます。皆様
のお仕事においてこの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。

============================================================
活きるヒント(5) −人生の転機−
============================================================
 誰もが、人生の転機を向かえる時期があります。これをどのように
乗り越え、豊かな人生を送るにはどうすれば良いのか、今回は、
ナンシー・シュロスバーグ博士の「転機の理論」をご紹介します。

 シュロスバーグ博士は、転機には、二種類あることを教えています。

 一つは、結婚する、子供が産まれる、就職する、昇進するなどの
「期待していることが起きた」場合と、病気になった、失業した、人に
裏切られたなどの「期待していないことが起きた」場合です。「イベント」
と表現されています。

 もう一つは、結婚しなかった、子供が産まれなかった、不採用になった、
昇進しなかった、目標が達成できなかったなどの「期待したことが起こら
なかった」場合です。「ノンイベント」と表現されています。

 期待していないことが起きた場合の「イベント」に対し、期待した
ことが起こらなかった場合の「ノンイベント」の場合に、私たちは
ガッカリして、落ち込むのが普通です。

 シュロスバーグ博士は、特に、このような自分にとってマイナスだと
思ってしまいがちな「転機の克服」の方法を説いています(参考図書:
「選職社会」転機を活かせ)。整理してみましょう。

 まずは、転機に出会うことで、私たちはどんな影響をうけるでしょうか。
例えば、「目標が達成できなかった」ケースを考えてみましょう。

(1) 人生の役割の変化
 人生の役割のうち、どれかが無くなり、または大きく変化することが
考えられます。賞与が減ることで、家計の担い手としての役割が十分に
果たせなくなる可能性が出てきます。

(2) 人間関係が変わったか
 大切な人との関係が強まったり弱まったりすることが考えられます。
上司や仲間からの評価が下がったり、妻の「頼りになる夫」という
信頼感が揺らぐかも知れません。

(3) 日常生活が変わったか
 日常の物事をいつ、どのように行うかが変化することが考えられます。
旅行に行く回数や、外食の回数を減らすことになるかも知れません。

(4) 自分自身に対する見方が変わったか
 自己概念に影響を与えることが考えられます。自信が揺らいだり、
将来に対する不安感が増すかも知れません。

 ただ、落ち込むのではなく、冷静にどのような影響が出ているのかを
理解することが必要です。でないと、有効な手が打てないからです。
 
 次に、転機をコントロールする方法≪4S≫です。

(1) 状況(Situation)をコントロールする

・「この状況は予期されていたか」を考えると、目標が達成できそうも
ない状況は、かなり前から分かっていたのに、ただ、頑張りますと言う
だけで、上司に自分の方から相談に行くなどの手を打っていなかった。

・「状況をプラスとみるかマイナスとみるか」を考えると、目標を達成
できないことで随分マイナスの影響があることは確かだが、将来の成長
のためには、課題発見のチャンスだとプラスに考えることができる。

・「タイミング」を考えると、まだ若い時期に失敗体験ができたの
だから、ラッキーだと考えられる。

(2) 自己(Self)をコントロールする

・「立ち向かう方か、圧倒される方か」を考えると、立ち向かうしか
選択肢はないことに気づくことができます。

・「コントロールできると思うか」を考えると、落ち込んでいるのは、
自分がそうしているだけだということに気づくことができます。

・「スキルを持っているか」を考えると、足りないスキルや経験が見えて
きます。嘆いている暇はありません。即、自己啓発の計画を立て、
上司にOJTをお願いしましょう。

(3) 支援(Support)をコントロールする

・「支援を得る友人・家族がいるか」を考えると、以外に少ないことに
気づくかも知れません。では、どうするか。周囲が支援したくなるような
行動や態度をどう取ればいいのかを考え、後は行動するのみです。

・「資金・資源を持っているか」を考えると、このケースでは、あまり
必要ないかも知れません。ただ、有効な販促費は申請してもよいでしょう。

(4) 戦略(Strategies)をコントロールする

・「いろいろな戦略を使っているか」を考えると、マーケティング戦略と
戦略を実践するための戦術(行動計画)と営業マンとしての戦闘能力
アップ計画が不十分なことに気づくことでしょう。

・「転機の持つ意味を変えようと試みたか」を考えると、「転機は必然である」
ことに気づくでしょう。人生に無意味な転機はありません。転機こそが、
人生を豊かにしてくれます。自分が書いた人生のシナリオだと考えてみる
ことも出来るかも知れません。

(文責:株式会社総合教育研究所 石橋正利)

★次号予告★
----------------------------------------------------------------
次回は、『採用適性分析から見えてくる人財像
             −CUBIC個人特性分析−』です。
----------------------------------------------------------------

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
☆週刊☆ 経営いろは帖 << 株式会社総合教育研究所 代表:石橋正利 >>
----------------------------------------------------------------------
■ご意見・ご感想は → ishi@sk-k.co.jp
■バックナンバーは → http://www.sk-k.co.jp/iroha/back_number.html
■メール登録解除は → http://www.sk-k.co.jp/iroha/index.html
----------------------------------------------------------------------
※当メールマガジンに掲載された記事を、許可なく転載することを禁じます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
バックナンバーINDEXへ戻る