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☆週刊☆ 経営いろは帖 Vol.261 2008/03/10 毎週月曜日発行

執筆・発行/株式会社総合教育研究所 石橋正利
http://www.sk-k.co.jp
http://www.sogokyouiku.com/ (ブログ)
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このメールマガジンは、名刺交換をさせて頂いた方、ホームページより
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のお仕事においてこの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。

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採用適性分析から見えてくる人財像(1) −どういう性格・パーソナリティか−
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 3月、新卒採用試験の季節を向かえています。この時期、毎日のように
FAXをいただいているのが、CUBIC個人特性分析のご依頼です。

 CUBIC個人特性分析とは、さまざまな要素をもつ複合体である人間
を立体的(CUBE)に分析することができます。

 すなわち、

 1:どういう性格・パーソナリティか(性格・個性面)
 2:どういう関心事・興味領域をもっているか(興味・価値観)
 3:職場で必要とされる基礎的な社会性はどの程度か(社会性)
 4:どういうことに意欲・ヤル気を出すか(欲求傾向)

の4つの領域から個人の特性を測定し、全体的なイメージを把握できる
ようになっています。

 今回は、「1.どういう性格・パーソナリティか」について解説します。

 まず、最初に、気質、態度、性格など比較的固定されたものを分析して
います。ということは、ハッキリ言って、「性格は変わりにくい」と言う
ことです。それぞれの特性傾向は、標準とした中心線より左右どちらかに
あるかで、傾向の強弱を表現しています。

 性格は5つのタイプに類型し、それぞれを更に2面の行動特性に分けて
表現しています。例えば、思索型でも内閉性の思索型(社交意識が低い)と
客観性の思索型(思考的・思慮深い)に分けて、それぞれを指数化して表記
しています。

(1)思索型・・・内閉性 : 社交意識が低い⇔客観性 : 思考的思慮深い
(2)活動型・・・身体性 : 機敏な・気軽な⇔気分性 : 感情のまま行動
(3)努力型・・・持続性 : 几帳面・忍耐力⇔規則性 : 常識的・順法的
(4)積極型・・・競争性 : 勝気な・積極的⇔自尊心 : 気ぐらいが高い
(5)自制型・・・慎重性 : 見通しをつける⇔弱気さ : 取越苦労・遠慮

 それぞれの側面について、標準と比べてどうあるかを見るとともに、
自分の中で、どの側面が強いかを把握することができます。
 
 ただ、分析結果を判断する時の注意点は、「性格に問題がある」と考え
ないことです。「性格で仕事をする」側面が、確かに私たちにはあるのですが、
「性格とは、一人ひとりの個性、持ち味」でもあるのですから、性格を変えろ
と要求する必要はありません。12色のカラーの組み合わせこと、グループ
ダイナミックスを起こしやすいと言えるからです。

 ただし、行動と態度は、性格の影響を強く受けるため、本人も問題行動や
態度を性格のせいにしがちです。例えば、内閉性が高い人は、「私は人づき
あいが苦手です」と言う傾向があります。これでは、性格が悪者になって
しまいます。性格は変えにくいのは確かですが、「行動や態度は、自分の
意思でいくらでも変えることが出来る」のですから、性格のせいにはしない
ようにしたいものです。人間である私たちだからこそ、「こんな自分になり
たい」と人財像をイメージすることと、少しの勇気を出せば、潜在脳が、
そのために必要な行動変容を促してくれます。

 今の私たちの性格や行動特性は、自分という超能力を持つ「作者」が作り
上げた「作品」なのです。満足できなければ、もっと、完成度の高い「作品」
に仕上げればいいだけです。忘れてはならないのは、「自分という作品
(成長目標)」を創れるのは、「作者である自分自身」以外にはいないと
いうことです。さあ、自分という作品を創る楽しみを、人生の醍醐味の一つに
しようではありませんか。

 最後に、新卒採用とは、磨けば光る原石を見つける場であり、磨かれた
完成品を探すことではありません。入社後に、人材を磨く環境を用意して、
「人材を人財に育成する」喜びを味わいたいものです。

(文責:株式会社総合教育研究所 石橋正利)

★次号予告★
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次回は、『採用適性分析から見えてくる人財像(2)
      −どういう関心事・興味領域をもっているか−』です。
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