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☆週刊☆ 経営いろは帖 Vol.270 2008/05/12 毎週月曜日発行

執筆・発行/株式会社総合教育研究所 石橋正利
http://www.sk-k.co.jp
http://www.sogokyouiku.com/ (ブログ)
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このメールマガジンは、名刺交換をさせて頂いた方、ホームページより
ご登録を頂いた方などのご縁を頂いた皆様に配信させて頂きます。皆様
のお仕事においてこの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。

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経営革新に成功するための組織づくり(3) −「学習するチーム」を創ろう−
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 「自己啓発に、どの位の時間と資金を自己投資していますか?」と研修
講師を務める時に受講者の方々に聞きますと、年間10万円を超える割合は
1割もないかも知れません。考えられる理由としては、個人として、成長
したい・学習したいという動機が希薄だということではないでしょうか。
“学習するチーム”が成立する前提として、この動機がメンバー自身に
なければなりません。

●個人の成長とチームの成長

“学習するチーム”とは、お互いの知識や知恵を共有し、未来を創造する
能力を絶えず高めようとしていく集団であり、個人とチームのビジョンを
融合させ、その共有されたビジョンを組織として実現する能力を発揮できる
組織だと考えています。“個人の成長”が“チームの成長”を促し、“チーム
の成長”が“個人の成長”を促す関係が機能している組織でもあります。

●知性と感性のバランス

 学習とは、単に、知識や情報を集めることではなく、行動を起こす能力を
高めることであり、ビジョンの実現に活かせなければ意味がありません。

 学習することで高める能力は、大別すると2つあります。従来の教育の中心
は能力(知性)を高めることでしたが、それだけでは、チームをマネジメント
することができません。仕事へのやりがいや誇りといった社員満足度の向上を
目指し、そのために不可欠な顧客満足を実現しようとする人材に必要な人間力
(感性)もバランスよく身につけることが大切になってきます。

 では、どうすれば人間力=感性を磨ける「学習するチーム」が作れるでしょうか?

 いくら、会社として研修体系を整備しようが、通信教育にお金を出そうが、
作れるわけではありません。“学習するチーム”を作りたければ、学習したく
なる動機を社員がもてる環境をつくることです。その動機の鍵を握るのが、
自分が取り組む仕事を通して、お客様や職場の仲間にもっと喜んでもらいたい
という気持ちです。ハイパーレスキュー隊の“救ってあげたいから技を磨く”
という動機と同じものですね。

 さあ、“映像”と“対話”と“体験学習”の組み合わせで、職場で学ぶ場を
つくりましょう。

●映像による学び

 短時間で効果的に能力(知性)と人間力(感性)を高めるための気づきを
提供することができます。

 能力(知性)を高めるための“理の映像”は、経営品質受賞企業、社会経済
の動向、経営関連の映像を通して、マネジメント能力を高め、総合的に判断
できる見識を磨きます。

 人間力(感性)を高めるための“情の映像”は、ドキュメントやヒューマン
関連の映像を通して、閉じていた心を開き、思いやりのある、人の痛みを分かち
合える心を養い、人格を磨きます。

●対話による学び

 対話には、問題解決やビジョン実現のための“理の対話(実務の対話)”と
仲間の成長を願いチームを形成・維持するための“情の対話(心の対話)”が
あります。

 “理の対話(実務の対話)”は、現場で把握したお客様の声を起点に、メンバー
の意見をボトムアップで活かし、全員参加型の経営を実現するための対話です。
“情の対話(心の対話)”は、一人ひとりがお互いのつながり合いを心で実感し、
相互理解を深め合いながら信頼感を高め、アージリスが提唱している“個人の
成熟度”を高めていく場です。また、リーダーの進行により、メンバーからの
フィードバックを受け、一人ひとりが自分の成長課題を認識していく場でも
あります。

●体験学習による学び

 「人は体験からさまざまなことを学ぶものである」とは、よく耳にする言葉
です。私たちは幼少時より人と人との間で、あるいはいろいろな集団や社会の
中で、さまざまな体験を積み重ね現在に至っています。体験学習は、このように
私たちが日常生活の体験から、あまり意識せずに学んでいる学び方を、教育方法
として構造化したものです。

 人材が“人財”になるには、職場での実践的な学び以外にありません。成功体験
であろうと、失敗体験であろうと、メンバー全員で体験学習を通して、学習すれば
いいのです。

(文責:株式会社総合教育研究所 石橋正利)

★次号予告★
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次回は、『ありがとうございますが意味する言霊 −大和言葉−』です。
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