☆週刊☆ 経営いろは帖 Vol.287 2008/09/08 毎週月曜日発行 執筆・発行/株式会社総合教育研究所 石橋正利 http://www.sk-k.co.jp http://www.sogokyouiku.com/ (ブログ) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは、名刺交換をさせて頂いた方、ホームページより ご登録を頂いた方などのご縁を頂いた皆様に配信させて頂きます。皆様 のお仕事においてこの情報が少しでもお役に立てれば幸いです。 ============================================================ 研修効果が上がる方法 −見落としていた秘訣− ============================================================ 集合研修を受講したものの、会場を出たとたんにホットして、一割忘れ、 一週間するとほとんど忘れて、研修受けたっけ? という状態になって しまったことはありませんか? 今号は、「なぜ、学んだことを活かさないのか?」「どうすれば、学ん だことを活かせるのか?」をテーマに取り上げることにしましょう。 まずは、「なぜ、学んだことを活かさないのか?」です。 大きく、以下の三つの理由があると言われています。 (1) 次から次に新しい情報を入れ過ぎてしまう。 物知りにはなるが、何も行動しない頭でっかちになってしまうことは 避けたい。取り組むこと、行動すること無くして、成長なし。成長テーマを 一つ絞りこんで、何度も繰り返し学ぶことが大切ですね。 (2) 否定的なものの見方、考え方をしてしまう。 研修で学ぶことより、「講師がダメだ」「みんな知っている」「業種が違う 事例は役立たない」「研修より仕事が優先だ」等と、自分の気に入らないこと ばかりに気が取られ、何も学べなくなることは避けたい。「一つでも何か学んで 帰ろう」という肯定的な考え方をしたいものです。 (3) やれるようになるまで練習をしない。 「知っていること」「分かっていること」と「やれること」「成果がだせること」 の間には、大きな違いがあります。知識を持っているレベルでは、辞書の役割 しか果たせません。成果が出せるレベルになるには、学んだ後の仕掛け、 システムづくりが不可欠になります。 アメリカでの調査結果ですが、研修後、受講者が職場に戻ってから、学んだ ことを実践する割合は以下の通りです。 (1) 学んだことを全く実践しなかった・・・15% (2) 学んだことを実践しようとしたが、途中であきらめた・・・70% (3) 学んだことを実践して、具体的な成果を出した・・・15% この調査結果から分かることは、時間とコストをかけて研修をしても、 わずか、15%の受講者しか成果を出せないことが分かります。 従って、次のテーマは「どうすれば、学んだことを活かせるのか?」です。 トレーニングの効果が出なかった理由として次のようなことが分かっています。 「実施前準備」の理由が40%、「トレーニング実施時」の理由が20%、 「実施後職場の環境」の理由が40%です。トレーニングの効果に影響が大きい のは、研修そのものより、研修前後が重要だということが分かります。 ≪実施前準備≫ ●経営層の関与と理解が不足していた ●参加者の選択が不適切だった ●参加理由が明確でなかった ●準備不足 ●すでに使っている、必要なし等 ≪トレーニング実施時≫ ●習得できなかった ●学ぶ意欲はあったが、教え方が悪かった ●トレーニングの設計ミスや教材が悪かった ●ファシリテーターがへただった等 ≪実施後職場の環境≫ ●上司のサポートがなかった ●試してみる機会がなかった ●同僚のサポートがなかった ●使おうという気にさせる動機づけや後押ししてくれるものがなかった ●フィードバックやコーチング不足等 研修効果を上げるためには、研修前後に、受講者と上司との面談が重要だ ということを再確認することが大切だということがこれでご理解いただけたと 存じます。 (文責:株式会社総合教育研究所 石橋正利) ★次号予告★ ---------------------------------------------------------------- 次回は、『ハーレーダビッドソンジャパン実践営業革新 −ライフスタイルを売る−』です。 ---------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆週刊☆ 経営いろは帖 << 株式会社総合教育研究所 代表:石橋正利 >> ---------------------------------------------------------------- ■ご意見・ご感想は → ishi@sk-k.co.jp ■バックナンバーは → http://www.sk-k.co.jp/iroha/back_number.html ■メール登録解除は → http://www.sogokyouiku.com/?eid=3822 ---------------------------------------------------------------- ※当メールマガジンに掲載された記事を、許可なく転載することを禁じます ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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