ServiceNow®の活用でヘルプデスク業務の サービス品質・効率性を大幅に向上!
ServiceNow®ソリューション
2025.07.24
株式会社オンワードホールディングス 様
業 種総合アパレル
対象人数約3500名
概 要 Overview
「オンワードグループ」のDX戦略を牽引するオンワードホールディングス DX推進室様。
企画・製造・流通管理から店舗運営まで幅広い業務を抱え、
それに対応した各種専門システム・情報機器を数多く導入されています。
また、DX化によって、より新しく高度で洗練されたシステムへのアップデートが頻繫に実施されています。
そのため、エンドユーザーからITヘルプデスクへの問い合わせは増加傾向にあり、
ヘルプデスク業務の効率化が急務となっていました。
既存のヘルプデスク窓口はシステムや業務内容によって分かれており、
問い合わせのルール、Q&A(ナレッジ資料)などがそれぞれで独立していたため、
エンドユーザーの問い合わせ(疑問・トラブルの発生)から問題解決までに時間が掛かっていました。
また、問い合わせ管理方法も標準化されていなかったため、
問い合わせの対応漏れが発生し、対応のフォローや状況確認に多くの工数を費やすなど、
エンドユーザー・ヘルプデスクどちらにとっても煩雑な状況となっていました。
この状況を打破するため、オンワードホールディングス様では主に3つの軸を中心に改善への取り組みを開始しました。
1つ目は窓口を1つに集約し、ルールを整備し、問い合わせをしやすくすること。
2つ目は問い合わせ管理基盤を用意し、状況確認の視認性を向上させ、問い合わせ対応の遅延や漏れを減らすこと。
そしてもう1つは、問い合わせ自体の数を減らすこと。
ナレッジを充実させ、それを適切な導線によって閲覧を促すことにより、エンドユーザーを自己解決に導き、
同じような内容の問い合わせ自体を減らすことで、工数の大幅な削減が期待されます。
この3つの軸を満たせるシステムを選定された結果、ServiceNowが評価され、2024年3月に導入プロジェクトがスタートしました。
弊社SKKは2017年から同社の情報システム部門・人事システム部門の業務に携わっており、
同社のヘルプデスク業務や企業風土、エンドユーザーの傾向・特徴などに理解があり、
様々な側面からのアドバイス・提案をご期待いただき、導入プロジェクトを弊社にご依頼いただく運びとなりました。
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体制
【お客様】PJTオーナー1名、PJTマネージャ1名、導入メイン担当1名、導入サポート1名(弊社人員)
【SKK】アドバイザリー1名、導入メイン担当1名
結 果 result
問い合わせ窓口をServiceNowに集約し、ルールや運用方法を整備した結果、
問い合わせまでの導線が分かりやすくなり、エンドユーザーがよりスムーズに問い合わせを行えるようになりました。
ServiceNowの優れたチケット管理・進捗確認機能により、問い合わせ対応の遅延や漏れを減らし、ヘルプデスク業務のサービス品質が向上しました。
ServiceNowのナレッジ機能により、自己解決ケースが増え・問い合わせ自体が減り、エンドユーザーもヘルプデスクも業務効率が大幅に向上しました。
Entra ID、Intuneの持つユーザー情報・端末情報をServiceNowに連携することで、今まで発生していた手動での情報転記作業が削減されました。
問い合わせ・対応履歴管理をServiceNowに一元化したことにより、過去の問い合わせ・対応履歴のデータが蓄積されていき、
ナレッジとしての活用や、データ分析による業務改善・システム改善などに繋げることが出来ました。
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サポートの中で工夫したこと
①システムや業務内容によって分かれていた各ヘルプデスクの運用担当者との打ち合わせの場に参加し、
それぞれのルール・運用方法や要望をヒアリングし、内容を整理して、要件に落とし込むことを意識した。
また、定例ミーティングを通じて進捗確認や課題の共有を行い、柔軟に対応策を講じた。
②本プロジェクトの前から情報システム業務支援として常駐していた弊社人員1名を本プロジェクトに参画させ、
ヘルプデスクの業務内容やエンドユーザーの傾向や特徴などを弊社導入メイン担当に情報共有を行ない、
より業務実態に沿った設計・設定になるように努めた。
また、業務支援として常駐していることを生かして、要件の確認や顧客からのちょっとした疑問・質問などにも迅速に対応し、
2社間の橋渡し役を行った。
③本プロジェクトを弊社側が少人数体制で効率的に進めるため、
弊社アドバイザリーはServiceNowの仕様や実装方法の確認と、プロジェクト管理に集中し、
導入メイン担当は実装作業、顧客との打ち合わせなどの実務を担うようにして、弊社内の役割分担を明確にした。
これにより限られたリソースで本プロジェクトを成功に導くことができた。
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今後の展望
今後の展望として、
ServiceNowに蓄積された過去の問い合わせ・対応履歴のデータを活用し、問い合わせ傾向の分析や予測を行うことで業務改善・システム改善を継続的に進めていく。
ナレッジをより拡充させ、問い合わせの自己解決率を向上させることでヘルプデスク業務の効率化をさらに推進する。
また、AIチャットボットの導入・活用を検討しており、更なる自己解決率や対応精度の向上を目指していく。
加えて、一部残っている電話での対応についても、Amazon Connectなどの新たな技術・システムの活用を検討し、
ヘルプデスク業務の効率化をさらに推進する。
既存のITヘルプデスク業務に留まらず、グループ会社が抱える専用システムの問い合わせ窓口としての展開も進めており、グループ全体の業務効率化に貢献していく。
さらに、社内のエンドユーザーだけでなく、お取引先サプライヤーなどの同社システムに関わる方々からの問い合わせにも対応できるように展開を進め、ServiceNowの更なる利活用を促進していく。